LED光源植物栽培は暗中模索から
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私は株式会社キーストーンテクノロジー社長を務める岡﨑聖一です。
今回のテーマは、私がゼロからLEDで植物栽培研究開発と実用化にチャレンジしたストーリーについて語ります。
私は現在植物生理学の研究者でもあるのですが、前回のコラムでお話ししたように、元々の専門は電子工学でした。
2000年北米発ITバブル崩壊をきっかけに、電子技術+環境事業=「LEDを使用した植物工場」を新規事業のテーマに据えて、自分が陣頭指揮を執り、室内でLED光源による植物栽培の実験を始めたのです。当時の私が知っていた光合成に関する知識は小学生レベルから進歩していませんでした。“光合成は水と二酸化炭素を材料に光のエネルギーを用いてデンプンを作る”という程度のものでした。
論文の情報を頼りに赤・青LEDを組み合わせた植物栽培実験用LEDライトを作り、意気揚々と実験に取り組みました。
ホームセンターで買ってきた種・苗にLEDライトの光を照射し、段ボールで作った簡易暗室で発芽や成長を試みます。
結果は大失敗!種は1月経っても発芽せず、苗は成長どころか枯れてしまいました。辛い現実を受け止めて、何が失敗原因なのか追求し、植物栽培実験用LEDライトの性能以前に、自分が「植物がどのように光を使いこなすか」という一丁目一番地の大切な事が分かっていない、つまり全くの素人では失敗は必至と気づきました。
そこで私の次の挑戦が始まります。大学・大学院で植物生理学を中心に専門教育を受けたのです。
次回は社長自ら新規事業推進のため、大学・大学院で研究開発にチャレンジしたストーリーをご紹介します。